ベテランのギックリ腰の方は初心者の事を情けないと言わないで
これは私が初めてのギックリ腰に見舞われたときに言われて悔しい思いをした経験からのお話です。「情けない」「根性がない」「気合で乗り切れ」などなどギックリ腰の先輩からの叱咤激励を言われることがままあります。
ギックリ腰を一度でも経験した方ならたぶんお分かりかと思いますが、最初のギックリ腰はとてつもなく痛いことが多いようです。それまでの人生観が変わるような苦痛が続くわけで日常生活のほとんどが不可能になるものです。ただ単に痛みだけではなく全身がこわばって動かせないことも苦痛の一部です。
ところが回数を重ねてくるのに従ってあんなに激しかった痛みは少しづつですがやわらいできて、何とか身体を動かすことができるようになってきます。これは骨盤や背骨周りの関節の周辺組織が多くが歪みに馴染んできているからなのです。決してその方が根性があって気合がある訳ではなくて偉いわけではないのです。
ただその時期に絶対安静にするか歯を食いしばってでもバリバリ働くかについては少々意見が分かれる所ではあります。というのもギックリ腰は痛いときに安静にしているよりも緩やかに動き回るくらいの方が回復は早まります。骨格を少しづつ動かすことで歪んでいる部分を緩めることになります。
とはいうもののその動きが強すぎれば歪んでいる関節周辺の組織を伸ばすことになり次のギックリ腰を起こしやすくなることにもなり、歪みをさらに大きくすることもあります。この例としてスポーツ選手は一般人とは比較にならない重症の腰痛があって、痛みをこらえてでもトレーニングを行うのが美徳と言う考え方があります。その結果手の施しようのないレベルの方も少なくありません。
どちらにしても、くれぐれも手入れはお早めになさることをお勧めします。