骨格というシステムの医療はびっくりするくらいレベルが低い
ここで問題を一つお出しします。
「人間の身体の中で唯一医療の対象になっていない部分がありますがどこでしょう。」
まさかそんなことがあるはずがない、と皆さんが仰ると思いますがそのまさかが実はあるんです。なんとその部分とは骨格なのです。ここで言う骨格とは身体全体の骨組みのことでその仕組みについては驚くほど研究されていません。
骨格はすべてつながっていて一ヶ所の異常を体全体で吸収して補う仕組みがあるのですが、言い換えれば一ヶ所の異常は全身に影響をもたらします。つまり全身という視線でとらえなければ体の仕組みは解決しません。
人間の身体は骨格と筋肉と脂肪と皮膚と神経でできていて、その中で骨格以外はすべて医療が研究の対象にしているのですが、なぜか骨格だけはすっぽりと抜け落ちていて何もないのです。骨格は単なる体のつっかえ棒ではなく、精密な体の仕組みを根本から支える一番基本の部分なのです。
骨格が円滑に動くことで身体はスムーズに動くことができます。
骨格がゆがんで関節の形が悪くなると痛みができて腰痛や関節痛になります。皆さんの骨格は何気ない形をしているように思えますが、実は絶妙の仕組みの塊だということが分かってきました。細かい部分の一つ一つには意味があって、今の形でなければ自由な動きはできないという部分がいっぱいあります。
一方、背骨の間からは脳からの神経が全身にいきわたっていて、体のすべてをコントロールしています。ところが背骨がゆがむことでその神経の伝達が阻害されて体のあらゆる部分に神経障害が起こり正しく働かなくなります。運動器官であれば痛みや痺れ、臓器であれば機能障害を起こし慢性疾患と呼ばれるものを起こします。
このように全身の働きをボロボロにすることも円滑にすることも自由自在の最も基本的な器官の骨格はほとんどの医療の解説には出てこないのです。何らかの理由で、とか、原因は不明ですがなどの言葉で骨格の関与をジャンプして無視します。その結果、慢性疾患のなんと多いことか。
本当に骨格の事を考える能力がないのか、意図的なのかは不明です。どちらにしても筋肉や神経を抜きにして人体を語れないように、骨格を抜きにしても人体を語れません。それらがすべて支障のない働きをして健康な体になる事を忘れてはいけません。