私の師弟関係を振り返る

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師弟関係
反面教師でした

私は整体師の養成学校に通ったわけではなく、隣町で繁盛している整体院に直接弟子入りすることで、臨床の技術を習得しました。その背景には、私自身が長年にわたる腰痛に苦しみ、藁にもすがる思いで数多くの治療院を巡り歩いた経験があります。しかし、期待とは裏腹に、多くの施設ではマニュアル通りの画一的な施術が繰り返されるばかりでした。どこも大差のない対応に失望を感じていた当時の私には、「この業界には限界があるのではないか」という諦めさえ漂っていました。

そんな行き詰まりの中で、偶然訪れたのが後に弟子入りすることになる整体院でした。骨格矯正を専門とするその院の師匠は、お世辞にも愛想が良いとは言えず、近寄り難い雰囲気を纏っていました。しかし、施術を受けて驚きました。これまでのどの施設よりも圧倒的に高い技術を持っており、施術を重ねるごとに着実に回復を実感できたのです。この感動的な体験が、当時残りの人生の身の振り方を模索していた私の心を揺さぶり、脱サラを決意してその門を叩くこととなりました。

案の定、そこには厳しい修行の日々が待っていました。師匠は、基本的な手順以外はほとんど何も教えてくれません。周囲の弟子仲間たちが和気藹々とした雰囲気の中で日々の作業をこなす中、私は「これは自分の人生を懸けた学びである」と自覚し、師匠の一言一句を逃すまいと神経を研ぎ澄ませて過ごしました。

この時身につけた「自分の頭で考える」という習慣は、現在の当店の施術スタイルの礎となっています。教科書通りの症状を訴える患者様は少なく、臨床現場では一人ひとりの身体の状態を見極める力が求められます。症状に合わせて最適な施術方法を導き出す今のスタイルは、まさにあの厳しくも実りある修行時代があったからこそ築けたものです。師匠は技術の師であると同時に、私に真のプロフェッショナルとは何かを教えてくれた偉大な反面教師でもありました。