産後の骨盤矯正よりも深刻な「育児による腰痛」を再考する

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現在、産後に骨盤矯正を行うことが当然のように広まり、ほとんどの方が施術を受けているようです。しかし、その中で産後特有の症状で本当に骨盤矯正が必要な方はごくわずかにとどまります。

では、それ以外の方の症状は何が原因なのでしょうか。多くの場合、妊娠以前からの腰痛の悪化、または育児に伴って発生した腰痛に苦しんでいると考えられます。骨盤の「開き」を過度に心配する必要はありません

多くの方が気にされる「開いた骨盤を戻す必要がある」という点について、開いた骨盤は一度の動作(ワンアクション)で自然に閉じるものですので、過度に心配する必要はありません。

また、反り腰の方などは元々骨盤が開いている状態であることも多く、出産によるものかどうかも定かではありません。結論として出産による骨盤の開きについて心配しすぎる必要はないと言えます。深刻なのは「妊娠以前からの歪み」と「育児による悪化」

「では、骨盤矯正は全く必要ないのか」と言えばそうではありません。

  1. 妊娠以前からの歪み:

    妊娠前から骨盤が歪んでいる方は少なくありません。
  2. 妊娠期間中のコンディション悪化:

    妊娠中は安定期まで行動が制限され、自宅で安静にする時間、つまり座る時間が増えます。座りっぱなしの生活は骨格の歪みを増大させ、体調を悪化させます。
  3. 育児による更なる歪み:

    この決して良いとは言えないコンディションのまま、歪みを助長する育児の動作に突入することになります。

育児の中に潜む骨格を歪ませる動作

育児の動作一つ一つが、骨格を歪ませ、腰痛を引き起こしやすい環境を作り出しています。適切な対処が必要です。

  • 抱っこ: いつも同じ左手で抱っこをすることで、骨盤まで影響が及びます。
  • おむつ替え: 床の上でうっかりと横座りをする動作も、骨盤を歪ませる原因になります。
  • 授乳: 授乳時に猫背になっていれば、背骨に歪みが蓄積し、やがて腰痛へと変化します。