腰痛の症状には,なんとトレンドがあります

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腰痛の症状にはトレンドがあります

10年以上前には「トリガーポイント」が流行し、その後は「筋膜リリース」が全盛期を迎えました。そして、どうやらこれからは「神経の炎症・神経の傷」というものが流行するようです。

「これ、なんのこっちゃ?」と思われるかもしれませんが、この業界には症状を説明するのにトレンドがあるようなのです。つまり、「腰痛は〇〇で起きている」という説明がある時期にしきりに流されますが、それが落ち着くとまた別の説明に変わっていくのです。まるでファッションの流行のように移り変わっています。

10年以上前の「トリガーポイント」とは、「痛みは全く別の場所の障害がもたらしていて、痛みの部分には問題がない」というものでした。しかし、話はそこで終わっており、「だからどうすれば改善できるのか」という具体的な提案はありませんでした。

そして、今終焉を迎えつつあるのが「筋膜リリース」というものです。これは、「筋肉を包んでいる膜が炎症を起こして痛みが出ているので、その筋膜を緩めれば痛みがなくなる」という考え方です。

しかし、いくらやっても思い通りにならないようで、最近登場しつつあるのが「神経の炎症・神経の傷」というものです。痛みがなくならないのは神経の炎症・神経の傷に違いないという、何の証拠もないままに公表し始めた、まさに「神頼み」に近いものです。トリガーポイントも筋膜リリースも証拠がないため、いつの間にか消えていき、次のトレンドに取って代わられるのです。

そもそも、体の症状に流行があること自体がまやかしである証拠です。

これは、骨格のゆがみという根本原因を無視して、痛みだけを目の敵にするこの業界の悪い癖の結果です。この問題は施術の最も基本的な部分なのでこのことが変更になるのは施術自体が変わるはずです。効果がないにもかかわらず長年にわたり報酬を得て施術を行った責任はどうするのでしょう。耳障りのいいことに飛びついて、確かめもしないで鵜呑みにする、勉強不足の体質は変わっていません。

おそらく、この「神経の炎症・神経の傷」という説明が今後増えてくると思われますが、それもあと数年で他の内容にすり替えられるでしょう。それは人間の身体が変わっているからではなく、その説明では辻褄が合わないことに気がついたからです。くれぐれも皆さんは、このような無責任な流言飛語に惑わされないでください。